2026/02/05 20:18
こんばんは。
2026年2月5日(木)
不動産登記法第5問 申請情報の内容
1 総 評
本問は、不動産の登記を申請する場合における申請情報の内容(申請書の記載事項)について問う問題です。
本問においてポイントとなるのは、肢ア、肢エ及び肢オです。本問は、不動産登記法の記述式やその先の登記実務にも直結する問題です。近年の不動産登記法の記述式では、主に①登記の目的、②登記の原因、③登記事項、④申請人、⑤添付情報、⑥登録免許税について記載が求められる傾向にありますが、これら6つのほかにも⑦申請日、⑧管轄登記所の表示、⑨代理人によって申請する場合の代理人の表示、⑩不動産の表示などがあります。過去の本試験では「~を除いた事項」の記載が求められたことがありました。したがって、全部書いたらどうなるのか不動産登記令3条やお手持ちのひながた集などで確認しておくとよいと思います。
2 各肢の簡単な講評
ア 不動産の売主が買主への所有権の移転の登記を申請する前に死亡した場合における当該所有権の移転の登記の申請において(亡)売主の住所を申請情報の内容とすべきかを問う問題です。本問の場合「申請人 登記権利者(住所)D、登記義務者(住所)亡A相続人B、(住所)亡A相続人C」として登記を申請します。したがって、申請情報の内容となるのは死亡した売主の相続人の住所です。死亡した売主本人の住所は申請情報の内容とはなりません。
イ 「年月日相続人不存在」を登記原因とする相続財産法人への氏名変更の登記の申請は、相続財産の清算人が当該相続財産法人の代理人として申請することになります。したがって、相続財産の清算人の氏名及び住所が申請情報の内容となります。
ウ 不動産売買の先取特権の保存の登記を申請する場合には、未払の利息を申請情報の内容とすることができます。他の不動産の先取特権の登記については、利息を申請情報の内容とすることができません。比較しておきましょう。なお、不動産売買の先取特権は、売買による所有権の移転の登記と同時に申請しなければなりません(昭29.9.21民甲1931号)。利息よりもこちらの方が重要な知識ですので確認しておいてください。
エ 解説のとおりですが、最初にX登記所に甲土地について抵当権の設定の登記を申請する際にも、Y登記所の管轄区域内にある乙土地の所在事項が申請情報の内容となります。これは、共同抵当権については、設定契約により成立するものだからです。共同根抵当権の設定の登記の場合と比較しておいてください。
オ 2つの不動産について一の申請情報により賃借権の設定の登記を申請する場合であっても、これらの土地の賃料の合計額を申請情報の内容とすることはできません。一つ一つの不動産について賃料を公示する必要があるからです。
以上です。おつかれさまでした。
