2026/02/09 18:00
こんばんは。
不動産登記法第9問 主登記・付記登記
1 総 評
本問は、不動産の権利に関する登記の記録の方法が主登記又は付記登記のいずれによるものかを問う問題です。
本問においてポイントとなるのは、肢ア、肢イ及び肢エです。いずれも、過去の本試験において何度も問われている知識です。登記の実行形態が主登記又は付記登記のいずれであるかを問う問題は、司法書士試験における頻出のテーマです。毎年のように問われるものですから、得意とされている方も多いと思います。不動産登記規則3条各号に付記登記で実行されるものが規定されていますし、お手持ちのテキスト等にもまとめの表が掲載されていると思いますから、これらを参考にして復習しておいてください。
2 各肢の簡単な講評
ア 根抵当権の分割譲渡の登記の登記記録への記録方法を問うものです。根抵当権の分割譲渡は、根抵当権を2個の根抵当権に分割して、その一方を根抵当権設定者の承諾を得て、譲り渡すことです(民398条の12第2項)。この場合、両者は、別個独立の根抵当権になるわけですから、○番根抵当権を分割譲渡した場合、当該根抵当権は、分割した根抵当権は○番(あ)根抵当権、譲渡した根抵当権は○番(い)根抵当権として主登記で登記されることになります。なお、○番(あ)根抵当権については、極度額の減額の付記登記がされます。
イ 抵当権の順位変更の登記の登記記録への記録方法を問うものです。こちらも、主登記で実行されることになります。関係する担保権の登記に付記登記をする方法では、登記記録が煩雑になってしまいますし、順位変更の登記は、関係する担保権の優先弁済の順位を絶対的に変更するものですから、これを新たな登記事項として公示する必要があるからです。
ウ 根抵当権の共有者の優先の定めの登記の登記記録への記録方法を問うものです。こちらは付記登記で実行されることになります。根抵当権の優先の定めは、当該不動産全体についての新たな登記事項を発生されるものではなく、あくまで当該根抵当権者が受ける優先弁済の割合を変更するものなので、当該根抵当権に付記すれば足りるからです。
エ 敷地権である旨の登記の登記記録への記録方法を問うものです。こちらは、敷地権である権利が所有権であろうが所有権以外の権利であろうが主登記によって実行されることになります。ある権利が敷地権となった旨の公示は、当該権利だけの問題ではなく、当該不動産全体の問題であり、また、区分建物と敷地権とが一体となっていることを公示する必要があるからです。
オ 登記事項の一部が抹消された場合の回復の登記の登記記録への記録方法を問うものです。登記事項の一部の回復にとどまるときは、その回復した登記事項を当該権利と一体として公示する必要があることから、付記登記によって実行されます。これに対し、登記事項の全部を回復すべき場合には、主登記によって回復の登記が実行され、回復すべき登記は元の順位番号によって再び公示されることになります。
以上です。おつかれさまでした。
