2026/02/13 17:30
こんばんは。
不動産登記法第13問 判決等による登記
1 総 評
本問は、判決等による登記について、主として先例の内容を問う問題です。
本問においてポイントとなるのは、肢ア、肢ウ及び肢エです。判決等による登記に関する問題は、過去の本試験では、令和5年第16問においてメインテーマとしての出題があります。その他の年度の本試験においても肢レベルでの出題が散見されます。このように判決による登記の問題は、近年では、あまり出題されない傾向ですが、依然として重要な立ち位置にあるものと思われます。判決による登記は、単独申請をすることができますから、記述式の問題で絡んできた場合には、依頼人や依頼内容に特に注意する必要があります。本問では出題していませんが、執行文の要否についても重要となってきますので、お手持ちのテキスト等で復習しておくとよいと思います。
2 各肢の簡単な講評
ア 判決による登記は、その判決の名宛人が単独で申請することができます。もっとも、登記権利者(登記義務者)が単独で申請するときあっても、当該登記の共同申請の構造は崩れることはありません。したがって、「登記権利者(申請人)何某、登記義務者 何某」として登記義務者(登記権利者)の氏名及び住所を申請情報の内容とする必要があります。完全な単独申請の構造とはならないことに注意しましょう。
イ 少し細かい知識となりますが、判決による登記においては、例外として中間省略登記が認められることがあります。本問のような場合がこれに当たります。なお、判決の主文に登記原因の明示がない場合で、かつ、中間および最終の登記原因に相続、遺贈又は死因贈与が含まれるときは、この中間省略登記が認められなくなります(昭39.8.27民甲2885号)。注意しましょう。
ウ 本問のような更正登記は、これを命ずる確定判決を得たときであっても、認められません。更正登記の要件である「更正前後の同一性」が認められないからです。注意しましょう。
エ 判決による登記は、一般に、登記に協力してくれない当事者がいる場合における制度です。したがって、登記に協力してくれないのが登記義務者であれば、登記義務者の印鑑証明書を登記権利者に交付してくれることはないものと思われます。登記識別情報についても同じことが言えます。したがって、判決による登記の申請においては、登記義務者の印鑑証明書は提供不要です。
オ 判決による登記を申請する場合には、当該判決は確定した者であることを要します。これは、家庭裁判所の審判においても同じことです。もっとも、和解については、確定という概念がありませんから、調書に記載されれば直ちに効力が生じます。したがって、和解については、確定証明を要しないことになります。比較しておきましょう。
以上です。おつかれさまでした。
