2026/02/14 17:52
こんばんは。
不動産登記法第14問 更正の登記
1 総 評
本問は、不動産の登記の更正の登記について、主として不動産登記法その他の関係法令の条文の内容を問うものです。
本問においてポイントとなるのは、肢ア、肢イ及び肢エです。更正の登記に関する問題は、過去の本試験では、令和7年第21問(所有権の更正の登記)において出題されています。更正の登記については、問題の大きなテーマとして出題されることは少ないですが、肢レベルでの出題が多い項目です。また、近年の不動産登記法の改正や新たな先例の発出により、特に相続登記に関係する所有権の更正の登記を登記権利者が単独で申請することができる場合も登場してきました。更正登記については、要件を押さえることが非常に重要で、①登記について当初から誤りがあり、かつ、②更正前後に同一性が認められる場合に限り、申請することができるものです。これができないときは、抹消登記を申請することになります。
2 各肢の簡単な講評
ア 所有権の保存の登記についての更正の登記の申請人について問う問題です。所有権の保存の登記は、原則として登記権利者と登記権利者とが共同して申請するものです。これについては、所有権の保存の登記について更正の登記をする場合も、例外ではありません。不動産について持分を失う(減少する)ものを登記義務者、他方を登記権利者として申請することになります。
イ 更正の登記について利害関係を有する第三者がある場合において、その利害関係人の承諾を得ることができないときは、その更正の登記は、主登記によって実行されることになります。しかし、本問のような一部抹消の実質を伴う更正の登記については、不動産登記法68条が適用されることとの関係上、常に利害関係人の承諾を要するため、付記登記によって実行されることになります。
ウ 少し細かい知識です。抵当権の順位変更の登記についても、更正の登記を申請することができます。順位を誤って登記した場合に更正の登記をすることが認められます。この場合、更正前の順位と更正後の順位とで影響がある者のみ申請人となれば足りるものとされています。
エ 債務者を変更する抵当権の変更の登記と同じように考えていただければOKです。抵当権について債務者を変更又は更正しても、根抵当権のように被担保債権の内容がガラリと変わることはないですから、抵当権設定者の印鑑証明書は不要です。
オ これも少し細かい知識です。まず、前提として所有権の移転の登記についての登記原因を「贈与」⇄「売買」とする更正の登記を申請することができることを押さえておいてください。そして、登記原因の更正の登記を申請すべき場合においては、前所有権の登記名義人が所有権移転登記義務を完全に履行していないことになりますから、当該更正の登記は、前所有権の登記名義人が登記義務者として申請することになります。
以上です。おつかれさまでした。
