2026/02/18 19:19

こんばんは。

Regal Labo代表のらくです。
今朝出題した不動産登記法第18問(第三者の許可、同意又は承諾を証する情報)についての簡単な講評等を公開いたします。
なお、本日は、急用のため講評等の公開が遅れてしまい、大変申し訳ありませんでした。
お詫びいたします。

不動産登記法第18問 第三者の許可、同意又は承諾を証する情報

 総 評

  本問は、第三者の許可、同意又は承諾を証する情報についての登記先例及び実例の知識を問う問題です。

  本問においてポイントとなるのは、肢ア、肢イ及び肢ウです。第三者の許可、同意又は承諾を証する情報についての問題は、過去の本試験では、令和4年第18問、令和2年第26問及び令和元(平成31)年第25問において出題されています。このように、本試験において頻繁に出題される分野であり、また、記述式においても、第三者の承諾等の有無で委任を受けた登記を有効に申請することができるかどうかにかかわってくる場合がある重要な項目です。そして、第三者の承諾等を証する情報の論点は非常に多くあるため、よくでてくるものを中心に押さえていきながら、考え方を身に着ける必要がある項目でもあります。

 各肢の簡単な講評

ア 共有名義の不動産に地上権の設定の登記がされている場合に、これを単有名義とする所有権の更正の登記を申請するに当たり、当該地上権者が利害関係人に当たるかどうかを問うものです。共有名義の不動産に地上権を設定した時点で、共有者の全員が当該地上権の設定者となっていたわけですから、この時点で地上権の負担を承知していたはずであり、これを単有名義とするに当たって地上権者は利害関係人となりません。なお、担保権の場合には結論が異なりますので、注意しましょう。

イ 代表取締役を同じくする複数の会社が共有する不動産について共有物分割を原因とする持分移転の登記を申請するに当たっては、登記権利者となる会社及び登記義務者となる会社の双方で利益相反取引となるため、これらの会社のいずれについてもその承認を証する株主総会又は取締役会の議事録の提供を要します。なお、登記原因が持分放棄である場合には登記義務者側においてのみ利益相反取引となります。

ウ 未成年者が登記を申請する場合には、その登記原因となる行為につき親権者の同意があったことを証する情報が必要となりますが、登記申請行為自体については親権者の同意があったことを証する情報を提供する必要はありません。その理由は、登記の申請は、申請人の申請意思に基づいて行われるものであることから、意思能力が必要となるところ、形式的には、私法上の法律行為でないのみならず、当事者が実質的な取引をする行為ではなく、実体法上既に発生した物権変動を第三者に対抗するためにされるにすぎないものだからといわれています(不動産登記実務総覧〔第1版〕p70)。

エ おなじみの知識です。根抵当権の共有者が権利を放棄した場合、これを原因とする根抵当権の共有者の権利の移転の登記については、設定者の承諾が必要ありません。なお、当該登記は元本確定の前後を問わずすることができることも押さえておきましょう。

オ 成年被後見人の居住不動産について成年後見人が売却、賃貸、賃貸の解除又は担保権の設定をする場合には、家庭裁判所の許可を必要とします(民859条の3)。この規定は、民法876条の10第1項により被補助人についても準用されています。したがって、家庭裁判所の許可を証する情報を提供しなければなりません。なお、この許可は、登記原因の日付にも影響を与えることを併せて押さえておきましょう。

以上です。おつかれさまでした。