2026/02/24 18:00

こんばんは。

Regal Labo代表のらくです。
一昨日出題した不動産登記法第22問(原本還付)の問題の簡単な講評等を公開いたします。

不動産登記法第22問 原本還付

 総 評

  本問は、書面を提出する方法による登記の添付情報の原本還付に関して不動産登記法その他の関係法令及び先例の内容を問う問題です。

  本問においてポイントとなるのは、肢イ、肢ウ及び肢オです。原本還付に関する問題は、近年の本試験では、平成29年第17問において出題されています。

  不動産登記の申請手続において、添付情報として登記所に提出した書面は、原則として還付されません。もっとも、登記の申請手続に用いる添付情報を記載した書面は、他の登記手続や登記手続以外にも使用する場合があります。そこで、これらのうち一部の書面については、その原本還付を請求することができることがあります。もっとも、この項目は、実務では重要ですが、本試験においてはあまり出題されないため、深入りすることは得策ではありません。さらっと理解する程度で十分です。

 各肢の簡単な講評

ア 書面申請で登記を申請した場合、実務では、原本還付を請求する場面が多いです。この原本還付の手続は、原本の謄本(全部のコピー)に「原本に相違ない」旨を記載して行います。この場合、当該謄本の作成は、代理人によるものであっても構いません。

イ 原本還付の請求は、登記の完了後は、することができません。登記が完了した後は、その申請の際に登記所に提出した添付情報を記載した書面は、「申請書類つづり込み帳」につづり込まれてしまうからです(不登規55条4項)。

ウ 印鑑証明書については、申請人のものであろうが、登記上の利害関係を有する第三者のものであろうが、原則として、原本還付を請求することができません。これらの印鑑証明書は、当該登記又は書面の真正を担保するものとして提供するものだからです。なお、遺産分割協議書に添付した印鑑証明書については例外です。原本還付することができることと比較しておさえておきましょう。

エ 委任状は、当該登記の真正のためにのみ用いられるものであるため、原本還付を請求することができないのが原則です。もっとも、登記所の管轄の異なる物件に共同(根)抵当権を設定した場合には、その抵当権の設定の登記について、最後の申請以外の申請においては、例外的に原本還付を請求することができます。

オ 原本還付の請求をする場合には、先ほど述べたように、原本と相違ない旨を記載した謄本を提出する必要があります。しかし、戸籍謄本については、通常、被相続人の出生から死亡までの者を提出する必要があるため、その量が膨大なものとなります。そこで、原本の謄本として相続関係説明図又は法定相続情報一覧図の写しをその代わりとして提出することができることとされています。

以上です。おつかれさまでした。