2026/02/26 18:50

こんばんは。

Regal Labo代表のらくです。
今朝出題した不動産登記法第25問(所有権の登記)の簡単な講評等を公開いたします。

不動産登記法第25問 所有権の登記

 総 評

  本問は、特定承継による所有権の移転の登記について判例及び登記先例の内容を問う問題です。

  本問においてポイントとなるのは、肢ア、肢イ及び肢オです。いずれも過去の本試験では問われたことのない知識ですが、記述式や法改正等の点から重要となるものとして出題しました。特定承継による所有権の移転の登記についての問題は、令和3年第18問において出題されており、その他にも肢レベルでたくさんの出題があります。特定承継による所有権の移転の登記は、特に売買を原因とするものが不動産登記法では最初のあたりでひな形を学習すると思います。いわゆる初歩の知識ですが、その奥は非常に深いものです。記述式の対策も含めて、非常に重要な項目であるといえます。

 各肢の簡単な講評

ア 土地の売買があった後、その旨の所有権の移転の登記をする前に売主が死亡した場合の所有権の移転の登記の申請情報の内容を問うものです。本問の場合は、売主が死亡した事例ですので、登記義務者の表示は「(住所)亡A相続人C」としてAの相続人Cの住所を申請情報の内容としなければならず、既に死亡しているAの住所は提供する必要がありません。なお、買主が死亡した場合には、売買に係る不動産の所有権は一度その死亡した買主に帰属することになるため、登記権利者の表示は「(住所)亡A 上記相続人(住所)C」として申請情報の内容とする必要があります。非常に重要な知識です。

イ 所有権の移転の登記について権利消滅の定めがある場合において、譲受人が死亡したときは、所有権の抹消の登記ではなく、所有権の移転の登記によるものとされています。なお、所有権以外の権利について当該定めがされている場合には、その権利の抹消の登記を申請していくことになります。しかも、この登記は、登記権利者の単独申請が可能です。

ウ 非常に細かい知識です。上級者の方も含めて、気にする必要は全くありません。本試験では、特定承継による所有権の移転の登記については、かなりの高確率で非常に細かい登記原因が問われます。しかし、皆さん解けませんので、気にせず次の問題(肢)にうつってください。

エ 合意解除を原因とする登記については、所有権の移転又は抹消のいずれの登記にもよることができます。もちろん登録免許税との兼ね合いから抹消によるべきでしょうが、解除前の第三者がいる場合、売主はこれに対抗することができませんから、抹消登記への承諾の義務がありません。このような場合に所有権の移転の登記を用いることになります。

オ 令和3年の物権法の改正で新しく設けられた条文がこの民法262条の3です。共有者の一部が不明であっても、他の共有者は、その申立てにより、自己の持分を第三者に売却することを停止条件として、その不明者の持分を売却する権限を付与する裁判をすることができます。この場合の第三者への移転の登記の原因は「売買」になります。なお、この所有権の移転の登記は、共有者ごとにすることができます。全員が一斉に第三者への所有権の移転の登記をする必要はありません。

以上です。おつかれさまでした。