2026/03/04 17:00

こんばんは。

Regal Labo代表のらくです。
今朝出題した不動産登記法第31問(根抵当権の登記①)の簡単な講評等を公開したします。

不動産登記法第31問 根抵当権の登記①

 総 評

  本問は、根抵当権の登記について、不動産登記法その他の関係法令及び登記先例の内容を問う問題です。

  本問においてポイントとなるのは、肢ウ、肢エ及び肢オです。根抵当権の登記についての問題は、近年の本試験では、令和7年第24問ア・ウ、令和6年第22問ア・オ、令和5年第24問において出題されています。根抵当権の登記は、択一式及び記述式を通じてとても重要な項目です。そして、難解であり、入門者や初学者の方にとっては、非常にとっつきにくい項目でもあります。しかし、一度考え方がわかってしまえば、得意分野にすることができると思います。私も、最初はまったく理解できず、困っていましたが、最終的には得意分野となりました。入門者や初学者の方は、あとから理解が追い付いてくると思いますので、最初は、とにかく趣旨を押さえながらおぼえることに徹しましょう。

 各肢の簡単な講評等

ア 債務者が複数ある根抵当権を共用根抵当権といいます。本肢は、複数の債務者がある根抵当権について債務者ごとに異なる確定期日を定めることができるかを問うものです。結論から言えば、根抵当権の確定期日は、債務者ごとに異なるものとすることはできません。根抵当権の確定期日は、単に被担保債権の範囲を時間的に限定するだけではなく、当該期日の到来により根抵当権全体を確定させ、その性質を変更させる効力を有しているからだと言われています。

イ まず、本肢で注意していただきたいのが、元本確定前の根抵当権については、免責的債務引受により、引受人が負担する債務に移すことが認められないということです(民398条の7第3項)。根抵当権の債務者をBからCに変更した場合、根抵当権者AがBに対して有する債権は、当該根抵当権では一切担保されなくなり、AがCに対して有する債権のうち債権の範囲に属するものが担保されるようになります。本肢は、AがBに対して有していた貸金債権に係る債務を新債務者Cが引き受け、これを特定債権として当該根抵当権の債権の範囲に加えることにより、CがBの債務を免責的に引き受けたかのような状態を作り出したものです。

ウ 根抵当権の共有者の優先の定めの登記は、共有者全員が、権利者又は義務者の区別なく申請人となります。順位変更の登記と同じような感じであるととらえていただいて構いません。

エ 本肢は、中上級者の方であれば即断できなければならないものだと思います。記述式においても重要な知識ですので、記述式で問われた場合には、書けるようにしておきましょう。

オ 元本確定前の根抵当権の根抵当権者(又は債務者)について会社分割があった場合には、当該根抵当権は、法律上当然に共有(共用)となります(民398条の10第1項、2項)。したがって、本肢のような場合であっても、まず、会社分割を原因とするA株式会社からB株式会社への根抵当権の一部移転の登記をした後に所要の登記をすることになります。これも、とても大事な知識ですので、必ず確認しておくようにしましょう。

以上です。おつかれさまでした。