2026/03/08 18:30

こんばんは。
Regal Labo代表のらくです。
今朝出題した不動産登記法第35問(仮登記の可否)についての簡単な講評等を公開いたします。

不動産登記法第35問 仮登記の可否

 総 評

  本問は、仮登記の可否について主として登記先例の内容を問う問題です。

  本問においてポイントとなるのは、肢ア、肢イ及び肢ウです。今日は、仮登記の問題でしたが、正解することができたでしょうか。仮登記は、その複雑さゆえ苦手とされている方が多いと思います。私も、受験生時代、予備校での入門講義ではじめて仮登記の授業を受けたときたときは、ほとんど理解することができませんでした。しかし、択一式や記述式の勉強が進むにつれて少しずつ理解できるようになりました。今日出題した「仮登記の可否」については、仮登記の導入で扱われる項目ですが、択一式で問われることが多く、しかも頻出分野となっています。まずは、①仮登記の意義、②仮登記の種類、③仮登記できる事項をしっかりと押さえましょう。そして、ある程度知識がついてきたら、仮登記を扱った記述式の問題を解いてみてください。最初は、できなくても全く問題ありません。仮登記を理解するには、やはり記述式の問題を解くのが一番だと思います。

 各肢の簡単な講評

ア 不動産について死因贈与契約が締結されたときは、不動産登記法105条2号による仮登記(以下「2号仮登記」という。)をすることができます。具体的には、登記の目的を「始期付所有権移転仮登記」とし、登記の原因を「年月日贈与(始期 何某の死亡)」と表記します。「年月日死因贈与」とはしないことに注意してください。なお、これに対し、不動産の遺贈がされたときは、2号仮登記をすることはできません。遺言者(遺贈者)の死亡前において、受贈者は、遺言者に対し、何らの権利も有しないためです。

イ 離婚前(婚姻中)に、特定の不動産について離婚の際に財産分与として譲渡する旨の合意をしたとしても、夫婦の一方から他方に対する所有権移転請求権が発生することはありません。したがって、「財産分与の予約」を登記原因とする2号仮登記は、申請することができません。なお、離婚後に、財産分与の目的である不動産について所有権の移転の登記を申請する場合に、登記義務者が登記識別情報等を提供することができないときは、「年月日財産分与」を原因とする1号仮登記を申請することが認められます。

ウ 「年月日譲渡担保」を原因とする2号仮登記を申請することは認められません。不動産について譲渡担保契約が締結された場合には、これと同時にその所有権が担保の目的の限度で譲渡担保権者に移転します。したがって、目的不動産につき所有権移転請求権が発生する余地はなく、同原因による2号仮登記をする実益が認められないためです。もっとも、「年月日譲渡担保の予約」を原因とする2号仮登記は、することができます。

エ 地上権の設定の登記がされている不動産について、更に地上権の設定の(本)登記をすることは認められません。しかし、仮登記であればすることができます。仮登記は、順位保全効しかなく、対抗力を有しないためです。この知識については、釈然としないと思いますが、とりあえず押さえておきましょう。この知識については、反対の見解も存在します。

オ 細かい知識です。気にする必要はありません。買戻し特約についても、財産権である以上、処分することが認められます。そして、その買戻し特約を目的とする売買予約がされた場合、2号仮登記をすることができます。

以上です。おつかれさまでした。