2026/03/19 19:00
こんばんは。
不動産登記法第44問 工場抵当の登記
1 総 評
本問は、工場抵当の登記に関して工場抵当法その他の関係法令及び登記先例の内容を問う問題です。
本問においてポイントとなるのは、強いて挙げるのであれば、肢ウ、肢エ及び肢オです。工場抵当の登記を扱う本問も、昨日の問題と同様に、難しい問題であったと思います。本試験であれば、読み飛ばして別の問題に移るべき問題です。ただ、注意してほしいのは、読み飛ばすことを決める前に一歩引いてみていただきたいということです。借地借家法の適用のある賃借権の登記や工場抵当の登記や抵当証券に関する登記など細かいと思われる分野が出題された場合でも、過去問に出題されている知識ばかりであるときは、合格レベルにある方の多くは得点してきます。ですので、過去問知識と照らし合わせて未出のものばかりが並んでいることを確認した上で、読み飛ばしを実行しましょう。その力を養うためにも、過去問の学習は必須であるものといえます。
2 各肢の簡単な講評等
ア 細かい知識ですが、決して難しいものではありません。工場抵当が設定された場合には、通常の抵当権の場合とは異なり、その目的である土地又は建物に備え付けられた機械・器具についても、当然に抵当権の効力が及ぶことになります。もっとも、この場合であっても、その機械・器具が工場の所有者以外のものであれば、これについて工場抵当の効力を及ぼすことはできないということです。
イ 過去問未出の知識です。でも、この知識も、難しいものではありません。工場抵当の効力は、工場に属する土地又は建物に備え付けられた機械・器具にも当然に効力が及びますから、登記原因証明情報においてその旨を明らかにする必要はないということです。ここで、一つ注意していただきたいことがあります。「難しくない」と言ったのは、解説で確認していただければ難しくないということです。初見で見抜くのは、やはり難しいので、ご自身にとって未知の知識であれば、初見で正誤を判断しないことが重要です。
ウ 過去問知識からの出題です。機械器具目録の記録の変更の登記は、抵当権設定者が単独で申請することができます。もっとも、この場合に、不利益を被るおそれがある抵当権者の同意が必要となってきます。
エ これもやや細かい知識ですが、工場抵当を普通抵当に、また、普通抵当を工場抵当に変更することができます。この場合、抵当権の変更の登記を申請すれば足りるものとされています。難しいことではないので、記憶の片隅に入れていただければ幸いです。
オ 過去問知識からの出題です。工場財団を設定した場合、これを目的として賃借権の設定の登記を申請することはできません。工場財団は、これに抵当権を設定する目的で設定するものだからです。なお、工場財団の組成物件を目的とする賃借権の設定の登記は、抵当権者の同意を得れば、申請することができるものとされています。肢オだけは、押さえておきましょう。
以上です。おつかれさまでした。
