2026/03/23 19:15

こんばんは。

Regal Labo代表のらくです。
今朝出題した会社法・商法第4問(株式の併合、分割又は無償割当て)の簡単な講評等を公開いたします。

会社法・商法第4問 株式の併合、分割又は無償割当て

 総 評

  本問は、株式の併合、分割又は無償割当てについて会社法の条文の内容を問う問題です。

  本問においてポイントとなるのは、肢ア、肢イ及び肢エです。株式の併合、分割又は無償割当ての問題は、近年の本試験では、令和6年第29問(株式の併合)及び令和元(平成31)年第28問(株式の分割・無償割当て)においてメインテーマとして出題されています。今回は、よく問われると思われる箇所を中心に出題してみました。株式の分割、株式の併合及び株式無償割当てについては、会社法に似たような規定が多く定められているため、単元株式数とともに、これらの制度を比較する形で出題されることが多いと思います。司法書士試験の受験テキストにもこれらの制度についての比較の表が掲載されていることが多いですので、その表を活用して知識の定着を図るのが理解への一番の近道だと思います。

 各肢の簡単な講評等

ア 種類株式発行会社が株式の併合をする場合には、一部の種類の株式のみをその対象とすることができます(会社180条2項3号参照)。なお、株式の分割や株式無償割当てについても、一部の種類の株式のみをその対象とすることができます(会社183条2項3号、186条1項3号)。この知識は、記述式の問題において出題の題材となることがありますので、必ず押さえておきましょう。なお、単元株式数については、この点について争いがあります。登記実務では、単元株式数の設定については、一部の種類の株式のみを対象とすることができないとする見解をとっているようです。

イ 株式の併合についての会社法の条文は、従来は、株式の分割や株式無償割当てと似たような簡素な作りでした。しかし、株式の併合については、平成26年の会社法の改正で大幅に規定が改められ、公開会社においては、株式の併合後の発行可能株式総数についても、その発行済株式の総数の4倍を超えることができないこととなりました。

ウ 株式の併合においては、原則として、反対株主の株式買取請求権は認められません。もっとも、株式の併合によって株式の数に一株に満たない端数が生ずる場合には、反対株主は、その端数の株式の全部について買取請求をすること認められます。なお、種類株式発行会社においては、株式の併合に反対の株主に対し、会社法116条1項3号イの規定に基づく株式買取請求権を認めています。

エ 株式の分割をする場合には、株主総会の(普通)決議によって、その分割に係る基準日を定めなければなりません(会社183条1項1号)。そして、株式の分割は、その効力発生日に、基準日において株主名簿に記載又は記録されている株主が有する株式の数に分割の割合を乗じて得た数について生じるものとされています(会社184条1項)。効力発生日の株式数が基準となるわけではありませんので、注意しましょう。

オ 株式無償割当てが効力を生じた場合には、株式会社は、その効力発生日後遅滞なく株主及び登録株式質権者に対し、当該株主が割当てを受けた株式の数を通知しなければなりません(会社187条2項)。このように株式無償割当てにおいては、事後通知でたりるものとされています。なお、株式の併合については、その効力発生日の2週間「前」までに、会社法180条2項に規定する事項を株主及び登録株式質権者に通知し、又は公告しなければなりません(会社181条)。また、株式の分割においては、株主等に特段の通知をする必要はありません。特に混乱する箇所なので比較しておきましょう。

以上です。おつかれさまでした。