2026/03/27 20:07

こんばんは。

Regal Labo代表のらくです。
今朝出題した会社法・商法第8問(新株予約権の発行又は行使)についての簡単な講評等を公開いたします。

会社法・商法第8問 新株予約権の発行又は行使

 総 評

  本問は、新株予約権の発行又は行使についての会社法の条文の内容を問う問題です。

  本問においてポイントとなるのは、肢ア、肢イ及び肢ウです。新株予約権をメインテーマとする問題は、過去の本試験では、令和7年第29問、令和3年第29問及び令和元(平成31)年第29問において出題されています。会社法には、新株予約権について、株式と類似する規定が多く、択一式の問題では、株式の条文知識を応用すれば解ける場合も多いです。また、記述式の問題においても、新株予約権が隠れたテーマとなることがあります。新株予約権が出題された場合には、行使期間や行使期間内における新株の発行限度数について確認するクセをつけておきましょう。

 各肢の簡単な講評等

ア 新株予約権については、これを発行する際に「取得条項付新株予約権」とすることができます。この場合には、新株予約権の内容として定める必要があります。もっとも取得条項付株式のように定款で定める必要はありません。また、取得条項付新株予約権については、登記事項となります(会社911条3項12号ホ)。新株予約権の登記をする場合に、当該事項が新株予約権の内容とされているときは、忘れないようにしましょう。

イ 募集株式の発行の場合において、当該募集株式が譲渡制限株式であるときは、その割当ては、株主総会(取締役会設置会社にあっては、取締役会)の決議による必要がありました(会社204条3項)。募集新株予約権の場合についても、同様であると押さえていただいて大丈夫です。なお、新株予約権自体に譲渡制限が付されたものでない場合であっても、その目的である株式が譲渡制限株式であるときは、その割当てには上記の決議が必要となりますので、注意が必要です。

ウ 募集新株予約権の発行についても、募集株式の場合と同様に、株主に差止請求権が認められています。もっとも、既存の新株予約権者には、差止請求権は認められていません。本試験がよく使ってくる手なので注意しておきましょう。なお、これとやや混同しがちなのが「新株予約権発行の無効の訴え」です。当該訴えにおいては、株主はもちろん、新株予約権者も原告となることができます(会社828条2項4号)。

エ あまりいうことはありません。会社法280条1項をご参照ください。

オ これも募集株式の発行の場合と同様です。ただ、注意していただきたいのが、検査役の選任の申立てをすべき時点です。新株予約権については、行使に際して現物出資財産が給付された場合に、検査役の選任の申立てが必要となります。発行に際して現物出資財産が給付された場合でも、その時点では、検査役の選任の申立ては不要です。

以上です。おつかれさまでした。