2026/03/28 20:33

こんばんは。

Regal Labo代表のらくです。
今朝出題した会社法・商法第9問(新株予約権の管理又は譲渡等)についての簡単な講評等を公開いたします。

会社法・商法第9問 新株予約権の管理又は譲渡等

 総 評

  本問は、新株予約権の管理又は譲渡等についての会社法の条文の内容を問う問題です。

  本問においてポイントとなるのは、肢ア、肢ウ及び肢エです。新株予約権についての過去問の出題状況は、昨日紹介いたしましたので、昨日の記事をご覧いただければと思います。司法書士試験では、新株予約権については、「募集新株予約権の発行」及び「新株予約権の行使」の出題が一般的であり、かつ、記述式の問題の題材ともなるため、しっかりと対策をされる方が多いと思います。一方で、新株予約権の管理又は譲渡等については、株式と共通するところはあるものの、対策が手薄となりがちな箇所だと思います。もっとも、出題頻度はあまり高くないため、深入りすることは禁物です。株式の場合と同じような内容の条文以外の箇所を確認しておきましょう。

 各肢の簡単な講評等

ア 株式会社は、新株予約権を発行した日以後遅滞なく、新株予約権原簿を作成しなければなりません(会社249条)。これは、新株予約権につき無記名式の新株予約権証券が発行されている場合でも、同じです。なお、無記名式の新株予約権証券が発行された場合には、新株予約権原簿には、当該新株予約権証券の番号並びに当該無記名新株予約権の内容及び数のみが記載され、新株予約権者を特定することができる情報(e.g.氏名や住所)は記載されません。

イ 文頭で「新株予約権」が3回も登場してきて読みにくい文章だと思いますが、主語が「株主は」となっているところに気づかれたでしょうか。新株予約権原簿記載事項を記載した書面の交付等を請求することができるのは、記名式の新株予約権証券が発行されている新株予約権の新株予約権者です。株主は、当該書面の交付等の請求をすることができません。このように主語をサラッと変えてくるのは、本試験の常とう手段です。試験後にびっくりすることのないように、すばやく正確に問題文を読む訓練を日ごろからしておきましょう。

ウ 株主名簿管理人を置いた場合には、新株予約権原簿は、株主名簿管理人の営業所に備え置けば足ります。この場合、新株予約権の管理業務は、株主名簿管理人が当たることになります。

エ 譲渡制限株式の譲渡の知識をそのままスライドして考える問題となります。新株予約権の譲渡人は、単独で、当該新株予約権の譲渡の承認請求を行うことができます。新株予約権の譲渡によって不利益を受けるのは、新株予約権を失ってしまう「譲渡人」であって、当該新株予約権の譲渡の真実性を十分に担保することができるからです。

オ 新株予約権について質権が設定された場合、質権設定者において質権者の氏名等を新株予約権原簿に記載するよう会社に請求することになります。質権者ではありません。これも、株式に質権を設定する場合と同様です。

以上です。おつかれさまでした。