2026/04/04 19:00
こんばんは。
会社法・商法第15問 会計監査人設置会社又は会計監査人
1 総 評
本問は、会計監査人設置会社又は会計監査人について会社法の条文の内容を問うものです。
本問においてポイントとなるのは、肢ア、肢イ及び肢エです。会計監査人設置会社又は会計監査人についての問題は、近年の本試験では、令和2年第30問においてメインテーマとして出題されています。会計監査人については、出題されることが少ない項目です。したがって、商業登記法の記述式に関係する事項以外は、深入りする必要はありません。しかし、過去に出題された条文知識が再び出題された場合、合格レベルにある方は得点してきますので、差がつく分野でもあります。過去に出題されている知識については、確認しておきましょう。本問は、過去問知識のみで正解が出るものではないので、難易度を「難」としました。したがって、正解できなくても気にする必要は全くありません。
2 各肢の簡単な講評等
ア 会計監査人の権限等について定めた会社法396条1項の内容について問うものです。会計監査人は、各種計算書類を「監査」する権限を有する者です。各種計算書類を作成する権限を有するのは「会計参与」ですので(会社374条1項)、混同しないようにしましょう。
イ 商業登記法の記述式と関係する事項です。会計監査人は、その会計監査人設置会社が非公開会社から公開会社へと移行した場合であっても、取締役等の役員のようにその任期が満了することはありません。会計監査人は会社法上の「役員」ではないからです。なお、監査等委員会設置会社となった場合や指名委員会等設置会社となった場合も、その任期が満了することはありません。会社法338条を確認しておきましょう。
ウ 極めて細かい知識です。本試験で出題された場合には、上級者の方であっても判断することのできない肢となると思います。したがって、まったく気にする必要はありません。また、復習も不要です。
エ これも商業登記法の記述式と関係する事項です。会計監査人が不祥事等を起こした場合には、監査役の「全員」の同意によって当該会計監査人を解任することができます。これは、監査役会設置会社においても、同様です。監査役会の決議によっては解任することができませんので、注意しましょう。
オ 会計監査人の報酬については、役員の場合とは異なり、取締役が監査役(監査役が二人以上ある場合には、その過半数)の同意を得て決定します。エの知識と混同しやすいので、今回、並べて出題しました。その他にも、監査役の同意を要する場合として、取締役が監査役の選任に関する議案を株主総会に提出する場合(会社343条:監査役の過半数)や取締役がその任務の懈怠による責任の免除に関する議案を株主総会に提出する場合(会社425条3項:監査役の全員〔各監査役〕の同意)があります。確認しておきましょう。
以上です。おつかれさまでした。
