2026/04/06 11:37

こんにちは。

Regal Labo代表のらくです。
昨日出題して、公開が遅れております会社法・商法第16問(監査等委員会設置会社)についての簡単な講評等を公開いたします。
なお、先ほど出題いたしました第17問については、本日20時以降に公開いたします。

会社法・商法第16問 監査等委員会設置会社

 総 評

  本問は、監査等委員会設置会社についての会社法の条文の内容を問う問題です。

  本問においてポイントとなるのは、肢ア、肢ウ及び肢エです。監査等委員会設置会社に関する問題は、近年の本試験では、令和3年第31問においてメインテーマとして出題されました。監査等委員会設置会社は、平成26年の会社法改正によって導入された新しいタイプの機関設計です。本試験では、上記の令和3年度において出題されましたが、それ以降は出題がありません。また、平成14年の商法改正によって導入された指名委員会等設置会社の制度については、昨年の本試験で出題されたため、本年度の出題は考えにくいこと、及び監査等委員会設置会社については、特に上場会社において広く普及し始めており、実務上の重要性も増していることから、本試験前に、監査等委員会設置会社について復習していただきたいと思い、本問を出題いたしました。

 各肢の簡単な講評

ア 監査等委員である取締役の任期について規定した会社法333条1項及び3項の内容を問うものです。監査等委員である取締役の任期については、監査等委員会設置会社及び指名委員会設置会社以外の株式会社における取締役の任期と同じ2年とされています。他方で、監査等委員でない取締役の任期は、1年とされています。これは、監査等委員の身分を保障してその独立性を高める趣旨であるとされています。

イ 監査等委員会設置会社における取締役の報酬等に対する意見陳述の可否を問うものです。監査等委員である取締役の報酬等については、同じ監査等委員であれば、意見を述べることができます。これに対し、監査等委員以外の取締役の報酬等については、監査等委員会が選定する監査等委員に限り、意見を述べることができます(以上につき会社361条5項、6項)。

ウ 監査等委員会設置会社は、重要な業務執行について取締役に委任することができます。委任できる事項で特に重要なものは、①重要な財産の処分及び譲受け、②多額の借財、③支配人その他の重要な使用人の選任、④支店の設置、移転及び廃止、⑤募集社債に関する事項の決定、⑥役員等の任務懈怠責任の一部を免除する旨の定款の定めに基づく当該責任の免除の決定についてです。

エ 監査等委員は、取締役が株主総会に提出しようとする議案、書類その他法務省令で定めるものについて法令若しくは定款に違反し、又は著しく不当な事項があると認めるときは、その旨を株主総会に報告する義務があります。これは、間違いを正す趣旨ですので、監査等委員であれば、だれでも負う義務となります。

オ 監査等委員会設置会社においては、取締役会について招集権者を定めることはできますが、監査等委員会の選定する監査等委員は、その定めの有無にかかわらず、取締役会を自ら招集することができます。なお、注意していただきたいのが、招集権者に対して取締役会の招集の請求をする等の前提手続(会社366条2項、3項)を経る必要がない点です。

以上です。おつかれさまでした。