2026/04/06 19:00
こんばんは。
会社法・商法第17問 株式会社の計算等
1 総 評
本問は、株式会社の計算等についての会社法の条文の内容を問う問題です。
本問においてポイントとなるのは、肢イ、肢ウ及び肢オです。株式会社の計算等に関する問題は、近年の本試験では、令和7年第32問、令和4年第32問及び平成29年第32問において出題されています。株式会社の計算等における資本金、準備金又は剰余金の増減等の手続に関しては、商業登記法の記述式において問題の題材となるため、しっかりと対策できている方が多いと思います。他方で、会計帳簿や計算書類の承認手続については、手薄となっている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。本問は、この機会に主に計算書類等の条文知識を確認していただくため、出題いたしました。
2 各肢の簡単な講評等
ア 計算書類の保存期間について定めた会社法435条4項の規定の内容について問うものです。貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書及び個別注記表から成る計算書類については、保存期間が10年と定められています。なお、肢オの備置きの期間と混同しないようにしましょう。
イ 会計帳簿の閲覧請求権は、少数株主権として定められています。その理由としては、会計帳簿には日々の取引や会社の経営状況について詳細に記載することが要求されるため、経営陣からしてみれば、一般の閲覧に供したくないものとなるからです。なお、会社法上の公開会社においても、保有期間の制限はありません。注意しましょう。
ウ 会計監査人の職務は、各種の計算書類の監査です。会社の事業についての監査は、監査役が行います。なお、株式会社は、計算書類については株主総会の承認を、事業報告については株主総会に報告しなければなりません。
エ 株式会社は、法務省令で定めるところにより、定時株主総会の終結後遅滞なく、貸借対照表(大会社にあっては、貸借対照表及び損益計算書)を公告しなければなりません。なお、公告をする方法を官報又は時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙のいずれかとしている株式会社においては、その要旨を公告すれば足りるものとされています。
オ 計算書類については、本店にはその原本を5年間、支店にはその写しを3年間備え置かなければなりません。なお、当該備置きの期間の起算点については、取締役会設置会社か否かで違いがありますが、あまり気にする必要はありません。
以上です。おつかれさまでした。
